ラップフィルム摘み事件(東京地裁)

ラップフィルムつまみ事件(平成16年(ワ)第17501号債務不存在確認請求事件)

ラップフィルムの包装箱に設けられた「つまめるフラップ」が、意匠権(登録1154249号)を侵害しないことを確認する裁判(侵害訴訟ではない)で、東京地方裁判所は、原告の包装箱について意匠権侵害には当たらないと判断した。

この事件では、被告が保有する「ラップフィルム摘み具」の意匠と、原告の包装箱の構造が類似するかが争点となった。しかし裁判所は、両者は以下の点で大きく異なると評価した。

  • 物品の用途・機能が異なる 被告意匠はラップフィルムを摘み取るための独立した器具であり、原告のものは包装箱の一部構造である。物品として類似しないと判断された。
  • 形状・構成が異なる 被告意匠の特徴である台形状の部材などは原告包装箱には存在せず、全体の見た目も異なるとされた。
  • 意匠の利用にも当たらない 意匠の利用が成立するには、他社意匠の特徴が独立した部品として認識できる必要がある。包装箱のフラップは箱と一体であり、独立した部品とはいえない。         

以上から、裁判所は原告の主張を認め、被告は損害賠償請求などを行うことはできないと判断した。

学ぶべきポイント

・利用侵害も成立しない点 → 原告包装用箱は、つまみ部を箱本体と一体に形成していたことから、利用関係は認められなかった

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